「伝統」というまやかし

「伝統」という言葉には気をつけないといけない。
印籠のようにこれを掲げるだけで、潜在する弊害を問答無用的に隠し、
「古式ゆかしき重要な文化」と錯覚させ、疑問にすら思わせない暗黙の力が働くようだから。
最近つくづくそう実感させられることがあった。ジェンダーに関する問題で「伝統」のまやかしを二つ知った。

1.日本の夫婦同姓について。

夫婦同姓は日本の伝統かのように言われていたけれど、実は明治31年施行の民法が始まりだった。せいぜい120年の習慣と最近知った。明治31年より前までは、身分ある女性は結婚しても実家の姓のままだったと。つまり夫婦別姓だった。平民についてはそもそも苗字すら持っていなかったから頷ける。夫婦同姓は伝統ではなかった。

2.相撲の女人禁制について。

つい昨日、これも明治に入ってからと分かった。
なんと、女相撲が古くからあって、江戸期まで続き人気もあったと!
つまり、相撲の女人禁制はせいぜい150年足らず。これも伝統ではなかった。
北海道教育大学名誉教授・吉崎祥司氏、稲野一彦氏の下記の論文はとても興味深い。
<相撲における「女人禁制の伝統」について> 
http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/bitstream/123456789/933/1/59-1-zinbun-06.pdf

「相撲」は日本書記に登場し、采女(うめね=女官)が取り組む女性による相撲だった。女相撲は江戸期まで続いて人気もあったそうだ。相撲の「女人禁制」は、明治期・文明開化の影響で相撲興行が衰退するのを防ぎ地位向上のために作り出した虚構の「伝統」だった。「神道との関わり」を錦の御旗に掲げて「女人禁制」を土俵に利用していた。

今日(2018.04.06)の信濃毎日新聞のコラム「斜面」も舞鶴市の市長が土俵で倒れた事件に関連してこの論文の視点を記載。最後に「少女がわんぱく相撲の予選に勝っても国技館の全国大会に出場できない。女性知事が大相撲表彰式の土俵に立てなかったこともある。伝統は命と天秤に掛けられる時なおさら空虚に見える」と結んでいる。

神道は女性を「不浄」としているけれど、そう言えば倒れた舞鶴市長が運ばれ、助けた女性が土俵から降りた後、大量の塩が撒かれたと報道あり。塩をまくのは「清め」の目的だよね。何の「不浄」に対して撒いたか。普通に考えれば、やはり女性に対してでしょうね。そうでないとしたら・・・。
そう言えば、お葬式から帰ると塩をまく習慣もこれだね。死者も「不浄」としてるから。もしや病人も??

もう塩を撒く馬鹿げた習慣はやめよう。
「伝統」呪文に騙されてはいけないと、つくづく考えさせられた。


「114位」

少し話は飛ぶけれど、ジェンダーに関して、この数字が浮かんでくる。
日本のジェンダー・ギャップ指数は2016年より順位を下げて世界144カ国中114位。

スウェーデンの50年前の状況が日本の現状と。。(スウェーデンは現在5位)


    
「なぜ日本のジェンダーギャップ指数はこんなに低いのか。“男女平等”の社会は男性も生きやすい?」
https://www.huffingtonpost.jp/2018/03/08/gggi-japan114_a_23380980/
より

「日本の順位が低いのは、「経済」と「政治」の分野。「経済」では、男女間の賃金格差が大きい。「経済」でも「政治」でも、方針決定に関わるポジションに占める女性割合が著しく低い。」

中段のこんな記述が悲しく響いてきた。
「スウェーデンの漫画家のオーサ・イエークストロムさんが、朝日新聞のインタビューで「日本は、スウェーデンの50年くらい前の状況」って話をしてね。婚活パーティに行ったら、プロフィールに(女性は)「得意料理」を書く欄があって、同じ欄に男性は「年収」を記入するようになっていて驚愕したって。」

大崎さん曰く
「ジェンダー平等社会というのは、機会、権利、あと責任を男女間で分かち合える環境が整った社会。それが国連の定義です。」
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プロフィール

ぶるどねーじゅ

Author:ぶるどねーじゅ
はじめまして。
家族とわんこが大好き、
自然や植物が大好き、
Classic&Jazzが好き。
サザンも大好き。
信州に暮らしております。

14歳11ヶ月のままの
愛犬シャーロック
(1998.5.2~2013.4.16)
の穏やかな眼差しを感じながら
庭作りをしております。

風任せ、気ままにつづります。

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